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利己的な遺伝子 要点メモと感想

 

 

概要

 

 生物学界の名著と名高いこの本。前々から気になっていましたが、ついに読むことができました。読んでない人にはどんなことが書いてあるのかがわかるように、読んだことのある人には内容を思い出してもらうために、要点とどこを読めば詳細が書いてあるのかをまとめました。あんまり詳しく書きすぎるとなにか法律に引っかかってしまいそうなのでかなりぼかしてます。要点を全部説明できればあなたは利己的な遺伝子マスターです。

 ちなみに読んだのは増補新装版の第4刷です。

要点

1章


p4,5-この本がなにを主張する本ではないか。
p10-生物の行動原理。
p15-群淘汰論の欠点。

2章

p21-生命のはじまりについての仮説。
p24-進化を起こす仕組み。
p28-最初の細胞の誕生についての仮説。

3章


p33-後天的に獲得した形質は遺伝しない。
p40-遺伝子とは。
p49-自然淘汰の単位。
p52-遺伝子にとって善と悪。
p58-老衰はなぜ存在するのか。
p61-なぜ性が存在するのか。
p63-無駄なDNAが存在する理由。

4章


p67-生物個体の目的。
p71-感覚器が発達した経緯。
p75,p86-遺伝子は実際の行動に直接影響を与えはしない。
p94-コミュニケーションのシステムが進化するときの、ある個体にとっての危険性。

5章

p101-生物には進化的に安定な戦略(ESS)がある。

p114-個体間の全く関係なさそうな非対称性がESSを生み出しうる理由。
p119-順位制が発達する仕組み。
p122-共食いがない理由。
p126-進化とは絶え間ない上昇ではなくて、むしろ安定した水準から安定した水準への不連続な前進の繰り返しであるらしい。

6章

p131-親が子に利他的行動をしめす理由。
p136-姉妹と親子での遺伝的な同一性。
p139-正しい適応のできた遺伝子が残る。
p155-両親の、子に対する利他主義が、兄弟間のそれよりずっと普通に見られる理由。

7章

p170-なぜ卵を産む数に制限があるのか。
p174-縄張り争いに敗れた雄が、その後戦おうとすらせず飢え死にすることもある理由。

8章

p192-子供が餌を一人占めしない理由。

p199-大声をあげて捕食者をおびき寄せる恐喝遺伝子か広まる可能性。
p210-世代間の争いで親と子のどちらが勝つのか。

9章

p214-性の決め方。
p216-雌雄が生まれた理由。

p218-雌雄が1:1である理由。

p232-雌雄の性格の比率はいくつかの平衡点を延々と循環する。
p240-生存に不利になると思われる特徴が発達した理由。 

10章

p257-鳥の警戒音の意義。
p266-つまり社会性昆虫(蟻など)が協力しあう理由。
p280-人間はウイルスのコロニー説。
p281-互恵的利他主義は進化しうる。

11章

p292-文化的伝達は遺伝的伝達の違い。
p296-ミームの登場。
p298-神様というミームはなぜ広まったのか。
p299-ミームを遺伝子的に説明する必要はない理由。
p311-唯一我々だけが利己的な自己複製子たちの専制支配に反逆できるのである。

12章

気のいい奴、つまり互恵的な関係が発達することもある

13章

p386-全ての我々の自身の遺伝子はお互いに寄生しあっているのかもしれない説。
p400-群れではなく個体が遺伝子のヴィークルになる理由。
p411-遺伝子がわざわざ個体を作る理由。

感想

 利己的な遺伝子は読めば名著だということがはっきりとわかります。この本は著者も言っている通り当時の研究をまとめ、一般向けに編集した本です。発行が1976年と古いこともあって敬遠してしまう人もいるかと思いますが、今読んでも新鮮さが失われることはありません。

 この本の主張はとても簡単です。「遺伝子は利己的である」。初めから終わりまでこれです。それだけのことでなぜこんなにも分厚い本ができるかというと、このルールが幅広く適用できるからです。生物の誕生から地球外生命体まで適用できます。ほかにも生物はなぜ死ぬのか、なせ争いがなくならないのかなどなどとにかくすべて「遺伝子の利己性」で説明できるのです。

 また、ミームという概念の発明も本書の特色です。ミームとは簡単に言えば文化版遺伝子なのですが、本書を読んだ後では理解度が違います。

 全体を通して非常に面白い本でした。 長いことは長いのですが、時間を割いて読む価値は十分にあります。

 

ショーシャンクの空に 感想

 amazon prime で無料になっていたので見てみました。前々から「ショーシャンクの空に」は名作だとは聞いていたので興味はあったのですが、実際みてみると大いにうなずける評価です。

 まず見終わってきづいたのが、ストーリーに全く不要なところがないということ。何気ない会話や場面にまで仕込みがされているストーリー構成には驚かされました。終盤では急にでてくる展開が多いのですが巧妙に仕掛けられた伏線のおかげで無理がありません。
 私は最近色々な作品に触れているのですが、名作というのは概してムダな部分がなく、何かその作品をとおして訴えたい、通底したテーマがあるのだと感じました。作品の雰囲気だったりエピソードの一つ一つまで最後のオチにつながっている分テーマの提示に厚みが出てくるのではないかなーと思います。ショーシャンクでは囚人の社会復帰がテーマですが、これは私がいままで全く関心のなかったことでした。未知の分野に触れるのはすごく知的好奇心がくすぐられます。こういう新たな問題提起ができるのが大事なんでしょうね。知ってることを延々語られてもうんざりしますから。駄作に触れる機会もあるのですがやはりみてて新鮮さが足りない感じがします。
 かなり面白かったです。見てない方は見たほうがいいですよ。
 

 

戦争にチャンスを与えよ/エドワード・ルトワック 感想

概要

 amazonで上がってたんで買ってみました。著者のエドワード・ルトワックは軍事の世界で有名な人らしいです。全体を通して「戦争にチャンスを与えよ」と言ってると思っていたのですが、読んでみるともっと広範な意味での戦争論を論じた本でした。目次を一部抜き出してみても

対中包囲網の作り方

尖閣諸島に武装人員を駐留させよ

・戦争からみたヨーロッパ

・もし私が米国大統領顧問だったら

・日本が常任理事国になる方法

といろいろなことを語ってます。普通に面白かったです。

 

感想

  感想を書くにあたって、まず私には全く政治的な知識も軍事的な知識もないことを述べておきます。つまり私の戦争に対する意見にはいかなる根拠も説得力もないということです。
 全体的な感想としては(上でも言いましたが)普通に面白かったです。戦争に縁のない一般人からすればどの章も刺激のある内容でした。
 戦争が平和をもたらすというのはなかなかに新鮮な主張でした。その章のなかでは「人道的介入」の無責任さを例を挙げて示しているのですが、一般人からすればいいことに思える救済活動も実は巡り巡って被救済側に不利益をもたらすこともあるんだなと知りました。
 でも戦争を放っておいていいわけじゃないと思うんですよ。カラマーゾフ風に言えば「子供の一滴の涙より重いものはない」のですから。著者は戦争放置派のようですがやっぱり戦争で苦しむ人もいるんです。だからと言って戦争に介入すると(著者によれば)解決が遠のくというところが悩ましいことではあるのですが。
 本書では他の戦争論も読むことができます。戦争における同盟の重要性は大いに知的好奇心を刺激されました。戦国武将とビザンティン帝国まで引っ張ってくる著者の知識量には目を見張るものがあります。なかには少し引っかかる主張もなくはないですがそれも含めて考えさせられます。ここで私が色々語ってもオリジナルには遠く及ばないので私は一般人が読んでも面白いしということを言うにとどめます。興味がある人は実際に読んでみてください。ただ歴史的な知識がない人は表面的な理解にとどまってしまうので調べながらのほうがいいと思います。

虐殺器官/伊藤計劃 感想

概要

  虐殺器官とは2007年発表のSF小説で、伊藤計劃のデビュー作です。最近アメリカで実写化されることが決まったようです。(wikipedia調べ)
 端的に言うとSF初心者の私が読んでも面白い名作で、読んだ後はなんか頭よくなった気がします。

感想

    まず僕がいいたいのはアレックス。あんまり言及されてませんけどこれカラマーゾフのアレクセイですよね?熱心なキリスト教徒でアレクセイをもじった名前とか絶対意識してるでしょう。屍者の帝国でも確かイワン出てきましたし筆者がカラマーゾフを読んでるのは間違いないです。カラマーゾフの兄弟は続編があることが明言されているのですが、残念ながらドストエフスキーがなくなってしまったため幻となりました。そんな経緯のあるカラ兄の登場人物が時を経て現代によみがえるとか胸熱ですね。
 ドストエフスキー繋がりで言うと、虐殺器官は現代の「罪と罰」とも言えると思うんですよ。罪と罰はおおざっぱにいうと罪を犯した主人公が苦悩するっていうストーリーなのですが、虐殺器官も似たような構造がみられます。痛覚マスキングや感情適応調整を施された人殺しは自分の殺意によるものなのか。任務だからと任務中の殺人を考えないことにして責任をのがれていたシェパードですが、登場人物との対話もしくは死を通じて自分の罪を自覚し、罰を求めるようになります。これは護送列車襲撃後にはっきりとあらわれています。
 また、作中の進化の話ですが、大体「利己的な遺伝子」にのってます。初見では進化とか遺伝子の話が表面的にしかわからず理解があいまいでしたが、利己的な遺伝子を読んだあと虐殺器官を読み直すと進化の話が実感を持って感じられました。
 主人公の最後の心変わりですがこれに関してはいろいろなサイトで考察されてますね。本文中ではアメリカで虐殺を起こすことで自分の罪を背負おうとしたと書かれていますが伊藤計劃のブログでは他の解釈もあることがほのめかされています。
 そもそもなんでアメリカで虐殺を起こしたのか考えてみます。自分としてはジョンポールの意思を継ぐことで自分を罰しようとしたんじゃないかなーと思います。ジョンポールは自分の罪を認め完全に理性的な判断で虐殺をしたことが度々強調されていますがこれは自分の罪から逃げていたシェパードとの対比なんだと思います。ルツィアとの最後の会話でジョンポールは自分の罪を告白することを決めますが結局殺されてそれはかないませんでした。シェパードも「色々なものがはっきりと見える気がするんだ」と言った先のこれですからね。ルツィアの遺言をかなえられなかった自分への罰、そして復讐としてアメリカを混沌に陥れるというのは十分あると思うのです。
 もう一つはアメリカに死者の国を作ろうとした説。これは他の方の解釈ですが、こっちのほうがしっくりきます。「歯を食いしばってアメリカを混沌に突き落とすことにした」(うろ覚え)とか絶対シェパード思ってないでしょう。

 全体として本当に面白い小説でした。友達二人にも読んでもらいましたがどちらにも好評でした。ゼロ年代ベストSFの名は伊達じゃありません。ぜひ読んでみてください。

 

 

 

ルック車に3か月間で900km乗った感想。

 

 

  weekendbikesとはサイクルベースあさひが販売してる3万円のクロスバイクのことであり私の愛車である。毎日往復15km,50分走って3か月たったので感想を書こうとおもいます。  

いい点

・安い

 何といってもこれでしょう。これで高かったら買いませんもん。入門と言われてるGIANTのESCAPE R3より2万円も安いです。自転車って意外と本体以外に金がかかって最初に予想してたより金額が膨らみがちなので、貧乏にはスタンド装備済みで安いのはありがたいです。

・がちっぽくない

 クロスバイクなんでロードバイクよりカジュアルに乗れます。

・タイヤ細くない

 タイヤの太さは32cです。ロードバイクのカタログ見なれてると「太ッ!!!」って思いますが都会の道路って結構路面荒いので、この太さだと衝撃吸収とパンクしにくさのバランスが丁度いいんじゃないのかなと思います。まぁ他の太さのタイヤで走ったことないんですけどね。

・そこそこ軽い

 実測12kgです。そんなに重いわけじゃないしそんなに軽くもないです。通販とかみてると見た目ロードバイク風だけど14kgとかざらにありますからね。

悪い点

・ドロップハンドルじゃない

 普通に通勤通学で使う分には全く問題ないですがロングライドに行こうと思うとつらいと思います。っていうかそんなハードな使い方するなら大人しくロードバイク買ってください。目安としては1時間ぐらい乗ってると痛くなってきます。

・クイックリリースじゃない

 これは私は不自由に思ったことはまだありませんが、頻繁にメンテナンスする人にとってはそこそこ重要だと思います。クイックリリースだと車輪が外しやすいのでパンク修理とかホイール交換とかが簡単にできます。

・ギアちょっと足りない

 下り坂とか平地でスピード出そうとするとちょっと足りないです。

・英式バルブ

 仏式じゃないので空気圧の確認ができませんが、家にある空気入れそのまま使えるので楽だし金もかかりません。どっこいどっこいですね。

総評

 

 まとめると性能そこそこで非常にコスパがいいです。少なくとも私は不自由してません。参考までに言っておくと信号タイミングよく抜けられたりとか交通量少なかったりして運がいいと20km/hちょっと超えるぐらいの速度で走れます。

 よく街で見た目ロードバイクだけどギア1つだけみたいなルック車(ピストバイクっていうらしいですね)見ますがあれよりははるかにいいでしょう。

 もしこれから自転車買う予定でどちらを買うのか迷ってる人がいたらとりあえずママチャリのサドルを上げて5kmぐらい走ったり、整備したりしてみてください。それが楽しかったら高いロードバイクを買っても損はしないでしょう。

 逆に楽しくなかった人は一過性のマイブームの可能性があります。友達に自転車を貸してもらう、もしくは試乗できる店でちょっと乗ってみたりしてもう少しじっくり考えて見てください。ちなみにですが試乗って店の前往復するなんてちんけなもんじゃなくて結構長い間乗れるみたいですね。店にもよると思いますが。

 

追記

よく自転車はダイエットにいいと言われますが、私は全く体重落ちませんでした。どうしてだ・・・。食事制限もなにやってなかったのがいけなかったのか。どっかで脂肪が燃えるのは運動後30分経ってからと読んだ気もするので、私のように片道25分程度の道のりじゃ脂肪へらないんですかね。 まぁ脂肪は減ってなくても筋肉はついた気がするのでよしとします。

 

追追記

ロードバイク買いました。

 

arark.hatenadiary.jp

 

arark.hatenadiary.jp

 

 

The indifference engine/伊藤計劃 感想

概要

 この本は9つの短編からなる短編集で、伊藤計劃の創作の軌跡をたどることができます。彼の著作が少ないことを考えるとかなり貴重です。

感想

 すべての作品について感想を書いていきたいのですが、元ネタを知らないものについはて簡単な感想にとどめます。

女王陛下の所有物 On Her Majesty's Property

 これは漫画ですね。007のオマージュになっていて、後ろのFrom the Nothing ,With Loveの一場面をM側から描いたもので、ここで設定を軽くつかんでおくと後で楽に読めます。

The indifference engine

 はい、表題作です。これは自分にとってかなり衝撃的でした。ルワンダ大虐殺をモデルにした作品で、先進国の介入と終わらない憎しみに振り回される少年兵にスポットがあてられています。ルワンダ虐殺とはもともと共存関係にあったフツ族ツチ族が対立し、約100日間の間に50~100万人が虐殺されたという凄惨な事件です(数字はwikipediaより)。作品中に虐殺の様子が描かれていますが、これは創作でも残酷性を増すための誇張でもありません。実際にルワンダではプロパガンダによって隣人が恐るべき殺人鬼となったのです。

 ちなみに興味がある人はルワンダ虐殺を生き延びた方の本が出ているので読んでみてください。「ルワンダ大虐殺/著レヴェリアン・ルラングァ」という本です。

 「僕の戦争はまだ終わってない」というセリフは印象的でしたね。先進国が戦争を終わらせたって憎しみは消えてないんだってのを感じました。そういうことは知識としては知っていましたが、あぁなるほど、とどこか腑に落ちた感があります。これ結構重要なんじゃないでしょうか。第二次世界対戦以降どっかで戦争すると大体どっかの国か組織が介入してきますが、アフターケアもそこそこで撤退ってのはあまり意味がないと思います。そういえばいつだったかamazonの新書ランキングに「戦争にチャンスを与えよ」って本があがってて、あらすじ見た限り「戦争は気のすむまでやらせろ」「介入は50年統治する覚悟で」とかなかなか過激なことが書いてありました。戦争放置は賛成出来かねますが介入は覚悟をもってってのは理解できます。まぁ大層なことかいてる私も何もしないんですけどね。

 「美しい種の家」に戻るシーン。あそこで主人公は自分の戦争が終わってないことを自覚する重要な場面なのですが、理由と目的がよくわかんなかったです。私が読み取れていないのか、それとも作者が誤魔化したのか。前者の方が圧倒的に確率が高そうなので頑張って考察してみます。

 あのシーンのあと、主人公たちは「人種の区別をする」国軍と対立し、ヘブンの人間を皆殺しにするという目的のために活動しています。ここで白人はヘブンにいないと書いてあるので白人にたいする復讐ではないでしょう、つまり主人公たちの目的は現体制の崩壊じゃないでしょうか。奪取でないなーと思います。と無理やり考察をひりだしてみましたが自分でも納得してません。わかる人いたら教えてください。

 

Heavenscape

 虐殺器官の原作ですね。冒頭とかまんまそうです。これはスナッチャーを基にしていますがいったいどういう変遷があって虐殺器官にたどりついたんだろうか。
 最後のスナッチャーとの対話は考えさせられますね。自分は言葉だというスナッチャースナッチャーのいるところでは虐殺が起きていますがそれはスナッチャーの特殊な能力なんかによるものではなく結局は言葉なんだといいます。

フォックスの葬送

 メタギア3のオマージュです。メタギアはあまり知らないのであまり語るのはやめときます。メタギアをやってない人でもメタギア3の登場人物を知っていれば楽しめます。

セカイ、蛮族、ぼく。

 これは珍しくコメディー要素が見られます。古代ローマと現代学園モノとマルコマンニ人で蛮族のぼく、というなかなか奇妙な組み合わせです。

ATD:Automatic Death

 これも漫画です。ここに書かれている設定も虐殺器官に持ち込まれたらしいです。インターフェースを介していた父親が最期は近くで......ってのが心にきます。

From the Nothing ,With Love.

 007のオマージュです。007といえばアクションですが、この作品は哲学的テーマを交えた文学作品に昇華させています。
 作中ではボンドがポストモダン建築に対して文脈を抜き取られた歴史だといって嫌悪感をもっている様子が描かれていますが、実はこれは意識のない自分、つまり意識を抜き取られた魂のことを暗に示してるんですね。他にもアクロイド宅訪問のときの無意識の癖、意識のない音声分析官、シェパードと会ったときの自分らしい振る舞いなど伏線もりもりなのでした。
 おそらく意識がないとわかってもボンドは「自分らしく」女王陛下のために任務を遂行するのでしょう。

解説

  一番意味わかりませんでした。初見で意味がとれた人は敏腕現代文塾講師でもやるといいでしょう。

屍者の帝国

 うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお続きかいてくれえええええええええええええええええええええええ

 

 

まとめ

 

 ここまで読んだ人は実は私が何も理解出来ていないことに気づいたでしょう。私の読解力は文章中に名言されていることしか読み取れないレベルなのです。批判は存分に受け付けます。

 全体を読んだ感想としてはとても満足度が高かったです。そもそも私がSFと戦争系にふれて来なかったので新鮮感が大きかったです。伊藤計劃は本当すごい作家だと思います。まず作品のテーマ。哲学的でそういうのに縁がなかった人間としてはすごく興味をそそられます。そしてストーリー構成。ラストに伏線を回収するのは単純に面白いですし、テーマを掘り下げるのにとてもいい働きをしてると思います。そして作者のありえないほどの知識量。随所に固有名詞がでてくるのですがこれがまた現実感をまし、文章に説得力を持たせています。たとえばHeavenscapeにマリーセレスト号ってのが出てくるんですがこれ航海中の船から乗客が突然消えた事件らしいです。しってました?こんな感じの小ネタが至るところに散りばめられています。この圧倒的な知識がなければテーマとストーリーは思い付いたとしてもなかなか文章として書くのは難しいでしょう。

 読む価値大いにありです。迷ってる人は是非読んでみてください。

weekend bikes のブレーキを交換しました

 最近私の愛車weekend bikes のブレーキの効きがめっきり弱くなってきました。ほんとに止まれません。ちょっとスピード出してると20mはないと完全停止できません。これは流石にまずいとブレーキシューを変えることにしました。ちなみに買ったのは3ヶ月前で、大体900kmぐらい走ってます。
 まずはブレーキシューを選ばなければいけませんがどうせハードに使うわけでもないしamazonで一番安いアリゲーターのシューを2セット買いました。
 さぁ、シューを変えます。詳しい交換方法は他のサイトをみてください。もともとついてたシューは大分すり減っていてこりゃ止まらんわって感じです。
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 変えた感想としてはほんとよく止まります。安かろう悪かろうとはいいますが、ライトユーザーにとってはこれで不足はありません。むしろ止まりすぎて慣れないと危ないです。

ノートパソコンのファン掃除とグリスの塗りなおし

 

 ノートパソコン、ASUSのx202e掃除をしました。これ2013年発売なんですね。発売から少ししてから買ったので4年は使ってることになります。その間一回も掃除してないのでかなり埃がたまってました。

 そもそもなんで掃除を思い立ったかというと、タイピングしてるときに手が熱くなるほどPCが発熱するからです。HWMonitorをDLしてCPUの温度を確認してみるとなんと常時90℃!!(FHD60fps動画再生時)。私はモニターを1台つないでデュアルディスプレイにしているのですが、つけてもつけなくても温度に差はありませんでした。つまり温度が上限に張り付いているってことかもしれません。根拠はない。

 今回はタイトルのとおりファン清掃とグリスの塗りなおしをするのでAmazonで一番安いエアダスターとグリスを買います。それぞれ500円と300円ぐらいでした確か。エアダスターはなくても掃除機である程度代用できるらしいですが、ないと細かい埃がとりづらいです。

 掃除をするにあたってまず裏板(底板?)を外しますがこれがなかなか難しいです。裏板はネジだけでなくツメでも固定されているんですが、なんといってもこのツメが固い!!おすすめはヒンジ側の隙間に指を突っ込んで力任せに引きはがす方法です。なれると躊躇なくバリバリはがせます。

 はがしたのが下の写真です。左上のHDDはSSDに換装してあります。見てわかる通り右上の黒い覆いがファンです。ノーパソなので小さいですね。

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 いろいろといじる前にまず中心にある、電池パックから伸びている三色のケーブルを基盤から外します。本当は電気を通さないヘラか何かで直接触らないように作業したほうがいいんでしょうが、そんなものはないので金属の部分に触らないように素手で外しました。電源ケーブルをはずして、ファンと基盤を留める5本のネジ(1本見づらいです)と、ファンとファンカバーを留める2本の小さいネジを外したのが次の写真です。白いクリームが塗ってあるのがCPUです。ファンの電源ケーブルも外したいのですが固くて力を入れても取れなかったので諦めました。

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  まずはCPUのグリス(クリーム)をはがします。長年放置してきたせいかグリスが固着していて、軽く拭いたぐらいじゃ落ちないのでファン側はマイナスドライバーで削って、CPU側はウェットティッシュでごしごし拭きます。削るのは慎重にやらないと銅板が傷ついてしまいます。僕は傷つけました。グリスが取れたら新しいグリスを塗ります。

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こんな感じでできるだけ薄く均一に塗るといい(らしい)です。写真ではそこまできれいには塗れてませんがこれ以上やっても悪化させるだけに思えたのでここら辺で妥協します。

 次にファンの埃をとります。前述したとおり電源ケーブルが取れないので下のようにティッシュをひいてエアダスターを吹きかけます。

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 ここまで出来たら後は組みなおすだけです。ただ一つ気を付けてほしいのが、ネジの長短を間違えないことです。間違えると筐体がへこみます。なんでこんなことをしっているかというともちろん自分がやったからです。

 さぁ組みなおしたらベンチマークです。youtubeを開いてFHDの動画を再生!!!!10分したら温度を確認します!!!!

 10分後おもむろにHWMonitorを開くとそこには90℃の文字が!!!!!!!

 はい。そうです効果ありませんでした。でもキーボードの発熱は体感的には減りましたし、耳を澄ますと以前より元気に回ってるファンの音が聞こえる気がします。

 なんとも間抜けな結果となりましたがこれだけ適当にやっても多少は効果が見られたのでちゃんとやれば相応の効果が得られるはずです。これから暑くなるのでずっとパソコンのクリーニングをしてない人はやるといいと思います。

初投稿

初めての投稿です。

このブログでは自分の趣味について書いていけたらと思います。

ジャンルは主に本の感想になると思いますが、ほかにはパソコンや自転車関係なんかもやるかもしれません。

あと、このブログを通じてかな入力の練習をします。「A」をおすと「ち」がでてくるやつですね。いずれ上達したらローマ字入力と比較します。ちなみにこの記事はかな入力で書いているのですが、既に20分はかかってます。高速タイピングとかできるとかっこいいですよね。