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教養としての経済学 をよんだ

サイコパス3期でリーマンショックの話が出てきたので読んでみた。 唐之杜姐さんの安心感な。主人公組が自立してて常守とはちがうなぁって感慨に浸ったりしています。

ハードなSFを読むのに経済学とか金融とか、民族言語などなど広範な文系知識を要求されるのはよくあることで、むしろ魔法のように扱われる理系知識のほうがいらないということもある。

僕としてはSFで使える文系知識を求めてこの本を読んだのだけど、まぁ概ね期待に沿うような本だった。

本書は経済学部一年生に教授が伝えたいことを書いていくような形式を採っているので前提知識はあまりいらない。 興味のあるトピックとしては 1章のTPP,ギリシャ金融危機マイクロクレジット 2章のマーケットデザイン、中立命題、為替レートの決まり方 3章の貨幣鋳造 だった。 4章はつまらなかった…

文系学生向けに「なぜ数学を学ぶのか」という話題が何度も語られていて正直うざかった。本の想定読者的にしょうがないのだとは思うけども。

ハーモニーでは報酬系が時間に関して勾配が0になった完全に合理的な人類が描かれたけども(うろ覚え)、完全に合理的な人類が社会を形成するのはむずかしいんじゃないかなぁと思ってみたりしている。 ちなみに完全に合理的な人のことを経済人と言うらしい。 経済人だからこそ、初期条件が悪ければ、パレート効率の袋小路にはまって社会が硬直するのかもしれない。 一方で国家や民族がなくなるほど情報化されている近未来においてさえ情報の非対称性は(人間が体を持つ限り?)なくならないのでそれによって流動性が生まれるのかもしれない。

久しぶりに本読んだけど面白かったので続けたいな。