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gene mapper 感想

 久しぶりにちゃんとした王道SFを読んだ感じがします。最近は癖のある本しか読んでなかったので王道ですがむしろ新鮮に感じました。
 読んでてちょっと引っ掛かったのですが、ARといえば私は視界にポップというか吹き出しみたいなものが出てくるのを想像していたのですが、本書で使われているARは見ている光景を完璧に置き換えるタイプでした。ARというよりVRでは、と思いましたが今振り替えるとちゃんとVRって書いてあったかもしれません。仮想現実の自分のアバターは体内に入れたフィードバックチップで制御します。瞬き2回でAR有効ってのは結構革新的なアイデアだと思うのですがこれは筆者が考えたんですかね。
 前半で伏線ばらまいておいて終盤で綺麗に回収しているのですが、この手法は伊坂幸太郎を彷彿とさせます。まぁ専売特許という訳でもないので他にもそういう作家はいるでしょうが。ちなみに伊坂幸太郎作品はオーデュボンの祈りがおすすめです。伏線といえば米軍の防護服の下り回収されてましたっけ?恐らくされてるのでしょうがわからないのでよろしければどなたか教えてください。
 この本の難易度ですが、とりあえずやたらめったら高くはないです。スタイルシートだとかハッシュだとか、プログラムや生物関連の知識があったほうがすらすら読めて納得もできますが、まぁそう言うものなんだなと流しても楽しく読めます。
 SFガジェットに関してはとても良くできていて、実際に未来にありそうな現実感がありました。そういえば本書も公正的戦闘規範でもやけに詳しいアジアの描写がありますが筆者はアジアが好きなんですかね。
 あまり気負わずに読める楽しい小説でした。