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戦争にチャンスを与えよ/エドワード・ルトワック 感想

概要

 amazonで上がってたんで買ってみました。著者のエドワード・ルトワックは軍事の世界で有名な人らしいです。全体を通して「戦争にチャンスを与えよ」と言ってると思っていたのですが、読んでみるともっと広範な意味での戦争論を論じた本でした。目次を一部抜き出してみても

対中包囲網の作り方

尖閣諸島に武装人員を駐留させよ

・戦争からみたヨーロッパ

・もし私が米国大統領顧問だったら

・日本が常任理事国になる方法

といろいろなことを語ってます。普通に面白かったです。

 

感想

  感想を書くにあたって、まず私には全く政治的な知識も軍事的な知識もないことを述べておきます。つまり私の戦争に対する意見にはいかなる根拠も説得力もないということです。
 全体的な感想としては(上でも言いましたが)普通に面白かったです。戦争に縁のない一般人からすればどの章も刺激のある内容でした。
 戦争が平和をもたらすというのはなかなかに新鮮な主張でした。その章のなかでは「人道的介入」の無責任さを例を挙げて示しているのですが、一般人からすればいいことに思える救済活動も実は巡り巡って被救済側に不利益をもたらすこともあるんだなと知りました。
 でも戦争を放っておいていいわけじゃないと思うんですよ。カラマーゾフ風に言えば「子供の一滴の涙より重いものはない」のですから。著者は戦争放置派のようですがやっぱり戦争で苦しむ人もいるんです。だからと言って戦争に介入すると(著者によれば)解決が遠のくというところが悩ましいことではあるのですが。
 本書では他の戦争論も読むことができます。戦争における同盟の重要性は大いに知的好奇心を刺激されました。戦国武将とビザンティン帝国まで引っ張ってくる著者の知識量には目を見張るものがあります。なかには少し引っかかる主張もなくはないですがそれも含めて考えさせられます。ここで私が色々語ってもオリジナルには遠く及ばないので私は一般人が読んでも面白いしということを言うにとどめます。興味がある人は実際に読んでみてください。ただ歴史的な知識がない人は表面的な理解にとどまってしまうので調べながらのほうがいいと思います。